夏の間たくさん実をつけたトマトも、秋の終わりには葉が枯れてきてそろそろ片付けなくちゃなりませんね。
「でもまだ青い実がけっこうついている!どうしよう、これ捨てるのも忍びない・・・」と迷っちゃうことありませんか?
そんなときは、青いトマト専用のレシピで美味しく消費する方法があります。
この記事では、青いトマトの利用法をご紹介します。
また、毒があると言われることがある青トマトを食べても大丈夫なの?という疑問にもお答えしますね。
熟していないトマトの使い方に困っている方はぜひご覧ください。
熟さないままの青トマトは料理に使いましょう
秋になって陽射しが弱くなると、残っているトマトの実はなかなか赤くなってくれません。
赤くなるのを待っているとなかなか冬野菜が植えられなくて困りますね。
北海道の場合は冬が早いので、10月末から11月初めには遅くても家庭菜園をきれいに片付けなければ、そのまま雪の下になってしまいます。
トマトの場合、まだ熟していない実がたくさんついていても片付けちゃいましょう。
青トマトの毒「トマチン」に注意が必要だけど
一昔前は「青いトマトには毒性があるので食べちゃダメ!」と言われていたこともあります。
毒とされるのは「トマチン」という成分で、アルカロイド配糖体の1種です。
じゃがいもの芽や青い部分に含まれる毒「ソラニン」とよく似ていて、弱い毒なのですが食べすぎると「自然毒食中毒」の原因となり、吐き気やめまい、血圧低下や呼吸不全などを引き起こします。
ですが人体に毒となるのは、大玉の未成熟トマトを一度に3000g(200gの大玉トマトなら15個)食べるとしたらの話です。
しかも、すっかり大きくなって赤くなるのを待つばかりの青トマトでは、トマチンの量は未成熟果の10分の1に激減します。
単純計算すると青トマト10個とか15個とか、いくらなんでも一度にそんなに食べられません。
最近はトマチンの毒性よりも、悪玉コレステロールを抑えるはたらきなど体に良い面にスポットが当てられることも増えています。
だから大きくなっている青いトマトは料理に使っても大丈夫。
(もちろん体質や状況により、体調に影響が出る摂取量には個人差があると思いますので、不安な人は食べないほうがいいかもしれません。)
それにしても青いトマトは生で食べるには青臭いし、固く渋みや酸味もあるのでとても美味しいとは言えません。
それで加熱する調理法がおすすめ。
グリーントマトジャムが意外なほど美味しい
過去にプチトマトの大量消費レシピの記事内でも紹介したのですが、我が家での定番が青トマトのジャムです。
うちではミニトマトばかりですが、大玉の青トマトでも同じように作れます。
湯むきしたりしてもいいんですが、ミニトマトは小さいから面倒なんですよね。
それで私がよくやるのはミニトマトのヘタだけとってから、圧力鍋で一気に加熱すること。
切らなくても圧力でつぶれるので大丈夫です。
ただ大玉トマトの場合はざく切りにしてから使う方がいいと思います。
トマトの種が気になる人は先にとってから煮込んでください。
2.青トマトと一緒に、圧力鍋に入れ、カップ1の水を加えます。
3.高圧にセットし、(活力鍋の場合)圧力がかかったらすぐ火を止め、内圧ピンが下がるまで置いてからふたを開けます。
(活力鍋以外の圧力鍋なら、3分ほど加熱して火を止めるのでいいと思います。)
4.お好みで少し煮詰めます。
注意:赤くなりかけのトマトは入れない
青トマトジャムを作るときの注意点としては、赤くなりかけたトマトは入れないことです。
青トマトだけで作るとまるでアンズジャムのようなさっぱりした味になるんですが、赤いのが入るとこれがどうも生臭くなるというか、鉄臭くなるというか、違う酸味が入ってきちゃうんですよね(経験済み)。
注意:未成熟トマトは入れない
それともう一つ、以前に作ったときにものすごく苦くなってしまったことがありました。
これはうっかり考えずに未熟すぎる青トマトまで入れてしまったからです。
というのも、トマトには「ピべリジン酸」や「アルカロイド」や「トマチン」などの苦み成分があります。
これはいずれも実が成長し赤く熟すにつれて少なくなり、うまみ成分や糖に変わるものたちなのですが、成長しきっていない青トマトにはまだ苦いままで残っている可能性があるんですね。
それで、あまりにも固くまだ成長していなくて小さい未成熟の青トマトは、「トマチン」の量がまだ多く苦い可能性が高いので、除外してください。
いくつか意図せず混ざってしまう分には、味が複雑になってうまみと感じることもできますけどね。
青トマトとリンゴのジャムがおすすめ
今年作ってこれは成功!と思ったのが、青トマトとリンゴのジャムです。
実は忙しくてトマトの株の片付けができずにいた年、母がやっておいてくれたんですね。
で、まだ青い実を使ってジャムも作ってくれたんですが、そこにリンゴが入っていたのです。
これが大成功。
普通の甘いリンゴってジャムにするとどうも味がぼけてしまいますよね。
ただペタッと甘いだけになってしまう。
それが青トマトと合わせることでお互いの弱点を補っていて、なかなかいい味わいになっていたんです。
ボリュームも出て、「食べるジャム」になりました。
これなら少しくらい渋いトマトが混ざってしまっても平気です。
青いトマトのフライ|グリーンフライドトマトの作り方
青いトマト料理で有名なのは「グリーンフライドトマト」でしょう。
これは古い映画のタイトルにもあるくらい、アメリカ南部ではポピュラーな料理のようです。
ミニトマトでもできますが、大きいトマトで作るのが一般的です。
作り方は簡単。
青いトマトを1cm厚さくらいに切って、塩コショウし、パン粉をつけてフライにします。ハムやチーズを挟んで揚げると、いいおかずになります。
コツは種の部分をきれいに取り除いてから衣をつけること。
種を取り除いた穴の部分にもパン粉がしっかり入るように衣をつけます。
これで油はねしにくくなります。
でもこれ、映画の元になった小説のレシピでは、トマトにはちみつをまぶしてからフライにするそうですよ。
きっと青トマトのきつい酸味を和らげるためですね。
そしてパン粉じゃなくてコーンミールを衣にするのが本場流。
青トマトのピクルスの作り方
青いトマトはピクルスにするのもおすすめ。
大きいトマトならスライスして、ミニトマトの場合は半分にカットして漬け込みます。
合わせ酢に漬けて一晩置いてから食べられます。
最近見かけるミツカンの「かんたん酢」という商品を使うのもいいですね。
「すし酢」に漬け込んでも美味しいですよ。
あとはフレンチドレッシングにそのまま入れちゃうのもありだと思います。
トマトからも水分が出て薄まります。
・酢 200㏄
・砂糖 200g
・塩 大さじ1
この配合をベースに、お好みで微調整したらいいと思います。
カレー粉を加えたり、ニンニクスライスを一緒に漬けると風味が出ます。
あとはスライス玉ねぎをたっぷりと、塩コショウ・オリーブオイルをプラスしてマリネにすると、肉料理の付け合わせにぴったり。
変わったところでは、ぬか漬けや味噌漬けにする方法もあります。
この場合は青トマトは切らずに丸ごと漬け込みます。
青トマトの食べ方まとめ
シーズン終わりの青いトマトを捨てずに美味しく食べる方法をご紹介しました。
家庭菜園の終わりにも「まだ実がついているから片付けられない・・・」と悩まず、青いトマトは青いトマトで集めて食べちゃえばいいですね。
※本文中で触れたとおり、未熟な実は苦くて毒性が残っているので除外してください。
室内で追熟も可能です▼
その他の野菜レシピはこちらから
よろしければ合わせてごらんください。
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