家庭菜園をしていると雑草取りは欠かせませんが、食べられる草があります。
私が気に入っている、美味しく栄養もすごい雑草が「スベリヒユ」。
「ヒユ」って聞いても馴染みがないかもしれませんが、姿を見たら「あー、あの雑草ね」とわかるのではないでしょうか。
今日は食べられる雑草スベリヒユの食べ方をご紹介します。
雑草スベリヒユの栄養価がものすごい
わたしの夏の家庭菜園インスタに時々登場するスベリヒユ。
ヒユって、ちょっと目を離すとどんどんのさばるんですよね。
種が小さいので、散らばってしまうともう抜いても抜いても永遠に復活するように思える雑草です。
多肉植物みたいな見た目で小さいうちは可愛いのですが、増えてくると「にょろにょろしていて気持ち悪い」ような気もしますよね。
このスベリヒユ、トルコやフランスなど海外ではスーパーフードとしてよく食べられているんだって。
「パースレーン」「プルピエ」という名前で売られているそうです。
スベリヒユにはオメガ3脂肪酸、カルシウム、ビタミンAなどの栄養成分が豊富。
オメガ3っていったら、悪玉コレステロールを減らすために出来るだけ摂りましょうといわれる成分です。
アマニ油とか、えごま油とか、あと魚の脂とかに多いのですが、購入するとしたら結構高価ですし、なかなか摂りにくいですよね。
それが畑の雑草で摂れる!なんとお得なんでしょうか。
日本でも東北地方で「ひょう」と呼ばれ、酢の物にしたり、乾燥させて冬の煮物に入れたりして食されているそうです。
ヒユの下ごしらえ
では早速調理法を紹介しますね。
畑の雑草抜きの際に、何房かヒユを収穫してきます。
「もったいないから全部食べよう」と思うと飽きちゃいますので、1回で食べられる分にしましょう。
ヒユは取ってもとってもすぐまた生えてきます。
採ってきたら、ヒユの先端の柔らかい部分と太くて固そうな部分を分けます。
根元に近い、太くていかにも固そうな茎は食べにくいので分けたら処分。
取り分けた先端は、土汚れなどが残らないようきれいに洗います。
沸騰した鍋に入れて茹でます。
茹で時間は3分くらい、さっと火を通すだけです。
茹で上がったら冷水にとり、しばらく水にさらしておきます。スベリヒユにはシュウ酸が含まれますが水溶性なので、水にさらすことで大部分を除去できます。
その後はよく水を切っておきます。
これでスベリヒユの下ごしらえ完了です。
スベリヒユの味はちょっと酸味があります。苦み、えぐみは全く感じません。
茹でたものを切ると少々粘りがあります。
この特徴を生かした料理が美味しい!
スベリヒユは和え物が簡単で美味しい
スベリヒユは茹でると粘りが出てきます。
茹でたスベリヒユを食べやすい大きさに刻み、味付けをします。
酢味噌和えにするとつまみにもいいですよ。
スベリヒユ自体の酸味を考慮して、お酢の量は加減します。
ごま油と醤油、またはからし醤油で和えるのも簡単で美味しい。
これを納豆に混ぜるのも相性がいいです。
シャキシャキ、さっぱりとして夏の箸休めにぴったり。
スベリヒユのその他の食べ方
東北地方で保存食としてスベリヒユが活用されるということです。
カラカラに乾かしておき、食べるときには茶色い色が出なくなるまで洗いながら戻すとのこと。
それから煮物などに入れるといいそうです。
干しゼンマイとか、あんな食感なのかなと思いますけれどもどうなのでしょうか。
そのほか、天ぷらや炒め物、味噌汁の具としても使えます。
あく抜きをしてから生のまま使う方法もありますが、今回紹介したようにさっと茹でたものを使うのが簡単だと思います。
酸味と粘り以外、嫌な味がしないので、いろいろな料理に使えますよね。
スベリヒユの収穫ポイント
北海道の場合、スベリヒユが盛大に茂るのは7月、8月です。
花のつぼみを見つけたら、それが開く前に根こそぎ採ってしまいましょう。
スベリヒユは根でも増えるし種でも増えるので、花が咲いて種がついてしまったら増えすぎてしまいます。
「意図せず取り残した根からまた生えてきたよ」くらいで時々食べる分には十分です。
それに、他の野菜と同じで花がつくと茎が固くなってくるので食べにくくなります。
根こそぎにしないでその位置で栽培したいときは、先端部分だけ摘んで採るといいでしょう。
これはうちの場合なのですが、よくビニールマルチをした中でスベリヒユが盛大に茂っています。
この写真は枝豆の足元のビニール内で育つスベリヒユ。
この状態だと、雨が降っても土の跳ね返りがなくてきれいなので私にとっても収穫しやすいです。
まるでスベリヒユの温室栽培ですね。
まとめ
畑の雑草として厄介者扱いされているスベリヒユは、栄養価が高く食べても美味しい食用雑草でした。
味は酸味があり、茹でた後刻むと粘りが出ます。
この特徴を生かして和え物や納豆に入れるのがおすすめ。
天ぷらや炒め物などその他の食べ方もいろいろあります。
今年から、足元ではびこるスベリヒユも収穫野菜として食べてみてはいかがでしょうか?
*おわり*
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その日なりの工夫や、収穫野菜をどうやって料理したかの記録を兼ねてアップ中です。
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