「葉わさび」とは、本わさびの葉の部分です。
葉にも根と同じあのツンとした辛みがあって、美味しいですよね。
春の山菜としても人気の食材。
北海道では4月の雪解け後から採り始めることができます。
秋まで採れるけれど、春の柔らかい葉わさびが一番美味しいと思います。
全国的にも4月が旬みたいですね。
先日の山菜採りの際に、葉わさびも収穫してきたので、美味しい食べ方をご紹介します。
葉わさびの下処理方法
採ってきた葉わさびは、洗って汚れを落としてからざく切りにします。
次に、軽く湯通しをします。
ザルに入れた葉わさびの上に熱湯を回しかけるのが湯通し。
または沸騰前の80度くらいのお湯にさっと放す方法もあります。
このたびは量が多かったので、ザルにのせての湯通しはちょっと無理。
それで大鍋に浅く沸かしたお湯に、火を止めてから葉わさびを入れて数秒、そしてすぐにザルにあげました。
このあと空き瓶など密閉できる入れ物に入れてしばらく置きます。
「密閉する」のがポイントです。
瓶に入れて密閉したまま3時間ほどおいておくと、辛みがしっかり出ます。
食べるのはそれから。
お醤油やポン酢を垂らして「おひたし」として食べるのが一番シンプルな味わい方です。
葉わさびの辛みを引き出すには
葉わさびは、そのままだとさほど辛くありません。
わたしも採ってきた葉をそのままかじってみましたが、ワサビの味はするものの、ツンとくるほどの辛さは感じませんでした。
刻んでさっと湯通しすることで辛み成分が出てくるのだそう。
そしてお好みですがもっと辛くしたい場合は、湯通ししてから揉んだりたたいたりします。
本わさび(根の部分)はすりおろすことで辛くなります。それはワサビの辛み成分は細胞が壊されるときに引き出されるからです。
だから、葉の方も刺激を与えるとより辛くなるというわけ。
そのためには塩を軽く振って塩もみするのがおすすめです。塩によって細かい傷が付き、しっかり辛み成分が出てきます。
塩もみは少し面倒だなという場合は、刻んだ葉わさびを入れた瓶を振るのがいいと思います。
わたしも今回この方法を使ってみました。
シェーカーを振るようにシャカシャカと振り、瓶の中身がふたの内側に打ち付けられるようにします。
うまく振るためには、中身を少なめに入れるのがコツです。
20回くらいも振れば良いんじゃないかなあ。
振った後はそのまま保存できるからお手軽ですね。
「怒らせる」って面白い表現ですね。
葉わさびをうまく「怒らせる」ところまでできたら、下ごしらえ成功です。
葉わさびの醤油漬けの作り方と保存方法
下ごしらえがすんだ葉わさびを「葉わさび漬け」にすると保存ができます。
葉わさび漬けには、醤油漬けと粕漬けがありますが、すぐ簡単に作れるのは醤油漬けですね。
葉わさびの醤油漬けの作り方はとっても簡単。
葉わさびを入れた瓶に、醤油を注ぎ入れて一晩おくだけ!
生醤油ではかなりしょっぱくなりますので、みりんや出しを加えて煮立てた醤油が一番いいのですけども、手軽にやるなら麺つゆがいいです。
醤油漬けは冷蔵庫に入れておけば1週間くらいはそのまま食べられます。
ただし辛みは徐々に揮発していってしまいますので、ふたを開けっぱなしにしないようにこまめに閉めてください。
ジップ袋に漬けて冷凍保存も可能。
食べるときは自然解凍してそのままどうぞ。辛さは多少薄まりますが、美味しく食べられます。
おかず系おつまみにするには一工夫!「具」を加えます
しっかり辛い葉わさび漬けなら、もうそれだけでお酒のつまみになります。
あまりしょっぱくせずそれだけで食べられる「おかず系」にしてみたい。
ということで一緒に「具」を漬け込みました。
細切りの昆布、しらす、イカです。
ちょっと北海道名物「松前漬け」を意識してますが、普通の細切り昆布だと松前漬けのように粘りは出ません。
粘りを出したいときはぜひ「がごめ昆布」を使ってくださいね。
イカはおつまみ用の「するめそうめん」を短くカットして使いました。
イオンのPB商品で、小さな一袋98円のもの。漬物用ならちょっぴりしか使わないのでこれがおすすめです。
葉わさびを入れた瓶に、「具」も入れ、それから麺つゆを注ぎ入れてできあがり。
一晩おきます。
麺つゆをいれずに「具」と和えただけのバージョンも作ってみました。
一晩おいてから、実食。
しらすやおつまみイカの塩分がなじんで、ほのかな塩味とうまみが出ています。
葉わさびの辛さと相まって、美味しい!
これだけでたっぷり食べられます。
レタスサラダや豆腐サラダのトッピングにしても美味しかったです。
まとめ
「葉わさび」は本わさびの葉の部分です。
辛みをうまく「立てて」、ツンとくるあのワサビの味をいただきます。
醤油漬けにすると冷蔵庫で1週間は食べられますが、辛みは揮発性なので徐々に抜けていきます。
密封して美味しいうちにいただきましょう。