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我が家のエゾ鹿肉レシピまとめ|栄養豊富でやわらか・臭みなし!


鹿肉って食べたことありますか?
牛肉より安くて栄養も多いとなれば、食べてみるしかない!
おすすめポイントと我が家のここ数年のエゾシカ肉料理をまとめてみました。

鹿肉の栄養はすごいんです


野生の鹿肉は、脂肪分が少なく引き締まった赤身がすごく美味しい!
鹿肉の鉄分量は牛肉の4倍以上、たんぱく質量も2倍近く、ビタミンB群もたっぷりあるんです。

だから、貧血気味の女性や、体作りをしている人、少量で効率よく栄養を取りたい高齢者やダイエット中の人にぴったりのお肉ですよね。

でも鹿肉といえば一流料理人が扱う高級なお肉。猟師の知り合いでもいなければ、一般家庭で食べる食材じゃないと思っている人が多いですよね、きっと。わたしもそうでした。
でも牛肉より栄養豊富で同じような食べ方ができ、しかも売り場によって牛肉より少し安く買えるとなれば、試す価値あります。

エゾシカ肉を食べて地産地消


北海道では、一般の食品スーパーでの流通量が増えてきて、たまに行くスーパーでも見かけるように。
北海道では害獣駆除としての鹿猟が行われているので、そのための鹿肉処理施設が近年充実して、きちんと管理加工された鹿肉を販売できるようになっているんですね。

ロゴマーク:北海道エゾシカ肉処理施設認証制度のページより引用

できるだけお肉も地産地消したいですから、北海道にいるならエゾシカ肉を美味しく食べたいところ。
【エゾシカ肉処理施設認証施設】のロゴがついているお肉は、北海道HACCPに基づく衛生管理がなされていることの証ですので安心して購入ができます。

(参考:北海道 エゾシカ肉処理施設認証制度

きちんと処理された鹿肉は臭くない


鹿肉は牛肉と同じような料理が合います。
よく心配される臭みも、鮮度が良いとほとんど感じません。牛肉の風味が平気な人なら、逆に鹿肉にはクセがないと感じるのではないでしょうか。同じ北海道名物のお肉であるラム肉なんかよりずっとクセがないのです。

野生のお肉が臭い、癖があるのは、血が抜ききれないうちに酸化してしまうからだと言われています。きちんとした設備がある場所で、獲ってすぐに衛生的に血抜きがなされたお肉はその匂いが残らないため、イメージよりずっとクセがないんですね。

北海道で認証を受けた施設で処理された鹿肉なら、その点安心できます。
しかも塊のお肉には「個体識別番号」とQRコードが付いていて、購入前でもそのお肉の情報が調べられるシステムもありますので、わたしはいつも店頭でチェックして選ぶようにしています。

個体識別番号で検索できる専用サイトがあり、獲った日や場所、捕獲方法、処理した日など全部わかるんです。猟師さんの名前や処理された施設名も特定できます。
特に、捕獲から処理日までの時間が短いほど鮮度、衛生面で心配が少ないです。

個体識別番号については、Instagramの投稿でも説明したので良かったらこちらもどうぞ▼

これまでわたしが購入して食べた鹿肉は気になるようなくさみやクセがなく、全て美味しくいただけました。
もちろん他のお肉を下ごしらえするときと同じく、「塩を振ってしばらく置いてドリップを出す」とか、「にんにく・しょうがをたっぷり使う」とか、「ハーブで風味づけする」などのテクニックを使うとより美味しさアップするのは間違いありません。

鹿肉のおすすめ部位


私がいつも買うスーパーだと、部位関係なくなんと100g198円で買えます。これなら牛肉よりお安いですよね~
部位別に値段つけをしているスーパーでも買うことがありますが、もも肉だとだいたいどこでもお手頃価格で買えますよ。
初めて鹿肉を料理するなら、もも肉が良いと思います。

鹿のもも肉

もも肉には、「外もも」と「内もも」と「シンタマ」があります。もしお値段が同じなのであれば、初心者でも食べやすく使いやすいのが「内もも」です。
内ももは柔らかい肉質で、そのままカットで焼肉やステーキにするだけで美味しさが味わえる部位。

外ももは筋肉がしっかりしている旨味の強い部位。煮込んだり揚げたりに向いていますが低温調理すると比較的柔らかく食べられますのでローストにも。

シンタマはその中間部位で希少部位とも言われますが、肉の内側部分なので脂肪の塊がついていない赤身です。スジが挟まっているので丁寧に取る必要があるものの、あっさりとしながらやわらかく食べられます。

その他の部位もチャレンジ

バラ肉は鹿の甘い脂身を食べてみたい人におすすめ。塩漬けにしたり煮込んだり、こんがり焼いたりが美味しいです。
すね肉はそのままでは食べにくいですが圧力鍋で煮込むと絶品に。
他に肩肉も外ももと同じように調理できます。背ロースは高級部位になるのであまりスーパーでは見かけないかな。

鹿肉は火を通しすぎない

鹿肉の調理の仕方は牛肉やラム肉の感覚で行うとうまくいきます。つまり火を通しすぎると固くなるので覚えておきたいところ。

牛肉と比べて脂肪分が少ないのでとてもヘルシーですがその分パサつきやすい。だからお肉が固くなる70度以下での低温調理がおすすめです。

鹿肉のウイルス・菌に注意するには


ただし、野生動物ならではのウイルスを持っている個体もいるそうなので、鹿肉を食べる時には十分な加熱が必要。生肉に存在する細菌としてはHEV(E型肝炎ウイルス)、O-157、トリヒナ(寄生虫)、サルモネラ、リステリアなどが考えられます。
それぞれの菌によって死滅温度にはいくらか違いがあるので要注意。しかしもちろんお肉の中心部が75度で1分以上の加熱、またはそれと同等の調理法をすればほとんどすべてのウイルス・菌・寄生虫は死滅するので大丈夫です。豚肉や羊肉とくらべて鹿肉だけが危険ということはありません。

とはいえ、美味しさの視点で考えるとお肉が固くなるのを避けるためには加熱温度は70度以下にしたいですよね。(タンパク質の凝固温度が70度)

もし菌が死滅する75度より低い温度で調理するときは、その分加熱時間を長くしなくてはなりません。これはお肉の中心部まで温度が達する時間と、鹿肉にいるかもしれないウイルスや菌が確実に死滅する温度との兼ね合いです。

それに健康な人なら大事にいたらない菌でも、妊婦さんや高齢者、免疫力が下がっている人などには危険な場合もありますので、食べる人によっても変わってきますね。
(参考:日本ジビエ振興協会 加熱調理についての記載

わたしも低温調理器で加熱するときはそのあたりを考えて、最近やっと安全かつ好みのやり方が決まってきました。
今のところ私が一番安心だと思っているのは、4センチ厚さの鹿肉だとすると65度に設定して2時間35分加熱するというものです。これなら高齢者や子どもに食べさせるのにも安心できます。
ただ低温調理の柔らかお肉を食べ慣れている人には、ちょっと固めに感じるかも?だからもっとレアなのがいいという方は、ご自身が健康体であるならば自己責任で温度を下げたり、時間を減らしたりしてもいいと思います。

このあとは、我が家でこれまでいろいろ試してきた鹿肉料理たちを紹介します。
まだ鹿肉を食べたことがなくて、買うのを迷っている方はこちらの記事からどうぞ▼▼

低温調理の鹿肉ロースト(ローストベニソン)(もも肉)


鹿肉ローストはもう何度も作っているのですが、基本的には牛肉と同じ手順でできます。ただし、野生の肉であることを踏まえると火入れは念入りにしたほうがよさそう。
我が家ではかたまり肉の調理には低温調理器を活用しています。

最初に作った57度で1時間30分の低温調理ローストは、びっくりするほど柔らかくて美味しかったのですが、ちょっとレアすぎる感覚。(加熱時間はお肉の厚みにより設定します)


そこでその後数回は、4センチ厚のお肉で57度2時間で作ってみました。これも感動のやわらかさ!なのですが、我が家の好みとしてはもう少し焼きたいかな。そこでそれをカットして軽く焼くミニステーキや、タレと絡めて追加ローストするやり方がお気に入りになりました。

ただ、前述の通りジビエの調理温度としては57度は低すぎるんです。栄養価が高いので高齢の母にも食べさせたいのですが、その場合は安全温度の65度で調理することにしました。
安心レシピ:4センチ厚65度で2時間35分 
これなら柔らかさも損なわず、細菌などの心配もゼロのロースト鹿ができます。薄切りカットでさっぱりしたソースを添えたら食べやすいおかずになります。

鹿肉ザンギ


ちょっとスジがはいってしまった部分は、筋切りして揚げると最高のおつまみに!
噛みしめると旨味があふれるのでビールも進んじゃいます。
北海道名物「ザンギ」は普通鶏肉で作りますが、鹿肉もいいね。
にんにくと生姜のすりおろし、醤油、酒で下味をつけてから、卵、小麦粉、片栗粉と混ぜて揚げるのが我が家のザンギ。

鹿肉カツレツ


鹿肉をカツにすると、ご飯がすすむおかずに。鹿肉は脂が少ないので、揚げ物にしてもその分ヘルシーとも言えますよね。

塩漬け鹿肉(バラ肉)


バラ肉を試しに買って、塩を多めに振って熟成させてみました。
バラ肉は脂肪がついているのでこの脂肪を活かすのには、ベーコンのように炒めてジャーマンポテトにしたら美味しかった!
脂身が甘いんですよ。


バラ肉を玉ねぎと炒めてからコロッケにしたときも、旨味がすごかったです。

甘辛炒めのサンドイッチ(細切れ)


これはどの部位でもいいのですが、鹿肉を甘じょっぱく炒めたものはご飯のおともになりますし、パンに挟んでもいけます。
鹿肉サンドのコッペパン。


回鍋肉風の炒めものを鹿肉で作ってみたもの。牛肉代わりに鹿肉、いいですね!

圧力鍋で鹿肉シチュー(すね肉)


鹿のすね肉を格安で買えたので、まとめて圧力鍋にかけました。うちのはアサヒ軽金属の活力鍋なので、高圧だと10分加熱でOK。
市販のシチューのもとを溶かすだけで絶品!

圧力鍋で鹿肉カレー(スジ部分)


ロースト鹿をつくるときには、スジの部分を取り除くのですが、そのスジを圧力鍋で柔らかくしてカレーにするのも定番。
活力鍋の場合はすね肉と同じく高圧10分で柔らかくできます。
牛すじカレーと同じでトロトロ、コラーゲンたっぷりの美味しいカレーです。

まとめ

この数年、好んで我が家で食べるようになった鹿肉のことをまとめました。
鹿肉は少量でも栄養価が高いので、定期的に食べたいお肉です。
北海道のエゾシカ、もっともっと広まってほしいなと思っています。

最後までご覧いただきありがとうございました*

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