鹿肉を手に入れたら、ぜひ作りたいのが鹿肉のローストです。脂の少ないエゾシカも低温調理で熱を通すと感動の柔らかさ!
今日はちょっとごちそう、というときにぜひどうぞ。
鹿肉ローストにおすすめの部位とは
ローストビーフの鹿肉バージョンが鹿肉ロースト。英語だと「ローストベニソン」といいます。ローストベニソンを作るなら、柔らかい肉質の内ももがおすすめ。
内もも肉をかたまりで買うと、表面の脂身が少しついていることもあります。特に冬を迎える頃のエゾシカは体に脂肪分を蓄えているので、この季節の鹿肉がもっとも美味しいと言われています。
また、もも肉の中でも内側の部位になるシンタマは赤身好きさんにおすすめです。固まりで購入したら、スジをうまくよけて400gくらいの塊を切り出してロースト用にしましょう。我が家も赤身好きなので、シンタマを使うことが多いです。
この記事ではシンタマ部分を使ったロースト鹿の作り方を紹介しますね。
今回の作り方は、はじめに表面を焼き付けてから低温調理器で熱を通し、仕上げにタレと絡めながら追加焼きする方法です。
エゾシカのシンタマで作る低温調理ロースト・手順
大きな固まりのシンタマから、ロースト用に2ブロックを切り出しました。スジ部分と細切れになった部分はそれぞれ別の料理に使います。
常温に戻す
軽く塩コショウをし、ラップをして1時間程度出しておきます。常温に戻すことで、焼き縮みが軽減されます。
キッチンペーパーで肉から出た水分を拭き取ります。
表面を焼く
次に、油大さじ1を熱したフライパンで、鹿肉の表面を焼き付けます。
すべての面を焼いて色が変わればOK。
低温調理する
鹿肉をビニール袋で密閉し、低温調理器でじっくり熱を通します。
今回は4センチ厚さのお肉で低温調理器は57度2時間にセットしました。
57度というのは、アイリスオーヤマの低温調理器についてきたレシピブックの牛肉で作るときの温度と同じなのですが、時間は肉の厚みによって調整する必要があります。
少し火の入りが甘いと感じる人もいるかもしれませんが、今回の作り方ではこの後に追加加熱しますのでご安心を^^
低温調理器を持っていない場合は、お湯の温度が下がらない工夫をしながら湯煎方式で同じように加熱してください。
別記事で説明していますが、鹿肉は野生のものなのでいくつかの細菌やウイルスが付着している可能性も。
それで低温調理器だけで完成させるなら、もう少し高い温度で加熱するほうが安心です。
特に豚肉、鹿肉に存在する可能性があるE型肝炎ウイルスは60度以下では生き残る可能性があります。
それで低温調理では豚肉と同じ63度、もしくは熱に強い微生物も死滅する65度設定が誰にでも勧められる安心温度。(中心部までこの温度に達してから一定時間加熱を続ける必要があります)
鹿肉の場合、厚さ4センチのお肉の場合、63度に設定して2時間45分から3時間程度。
65度設定なら2時間35分から2時間50分が計算上は安全基準を満たす調理になります。
ボニーク「低温調理のルール~6つのポイント~」
ただし、手持ちの器具と加熱スピードや温度キープパワー、撹拌力などが異なると結果が前後しますので、ご注意。
火の入り具合を確認
低温調理から取り出したあと、1時間ほど冷まして真ん中を切ってみたのがこの写真。
きれいなロゼ色で美味しそう!
ジューシーなローストが好きで健康な人なら、このままスライスして食べてもお腹を壊すことはないと思います。
・・が、今回はここから仕上げの工程があります。
仕上げ
今日はワインのお供にする予定のこのお肉。かたまりを4つ程度に分け、タレと絡めてフライパンで追加ローストします。
各面をそれぞれ1分ずつが目安。
- <タレの配合>
- しょうゆ 200ml
- みりん 200ml
- お酒(ワインか料理酒) 200ml
- バター 20g
いったん皿に取り、10分程度休ませます。
スライスしてみると、いい感じ!我が家好みの火の入りになりました。
できあがり
盛り付けてできあがり。
タレに入れたバターが、赤身のお肉に絡んでつやつやしています。
日本人ごのみのお醤油ベースの味ながら、ワインとも合う料理になりました。
やわらかく、適度にしっとり。
鹿肉ローストは和風の食べ方も合います
多めに作った残りは、わさびでいただくのも美味しいです。
鹿肉はご飯とも合うのでローストビーフ丼を真似てご飯にのせるのもおすすめ~
まとめ
エゾシカ肉で作るローストの手順をご紹介しました。
鹿肉は低温調理でじっくり火を通すと、驚くほど柔らかく仕上がります。
バター醤油のタレもぜひ作ってくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございました。