このところのコロナ禍もあり、在宅で食事を作ることが増えましたね。
せっかくだから「少し栄養バランスを考えてみようかな?」とか、「好き嫌い克服を目指してみようかな?」と思うようになった方は多いみたいです。
自分や家族の食事のために栄養の勉強をしたいと思った時は、「食育」関連で探すと実践的な内容が見つかります。
今回は体系的に学べて修了証がもらえる「食育の資格」講座について、おすすめ順にまとめてみました。
せっかく「資格」をとるのなら仕事にも活かしたいものですが、本当に活かせる?
また、見落としがちですが資格を認定する機関もそれぞれの講座で違うので、比較して考える必要があります。
調理師の目線で評価をつけていますのでちょっと辛口ですが、興味のある方はご覧くださいね。
比較してみた食育関連資格7つ
この記事では、以下の7つの「資格」を比較しています。
- オススメ 食育インストラクター(がくぶん)
- オススメ 食生活アドバイザー(独学)(ユーキャン対策講座あり)
- 本格的 食生活指導士(女子栄養大学社会通信教育)
- 家庭向き 食育実践プランナー(ユーキャン)
- 基礎 食育アドバイザー(キャリカレ)
- 簡単 食育メニュープランナー(ヒューマンアカデミーたのまな)
- 未知数 オンライン食育栄養士(smart資格)
食育インストラクター(がくぶん)は服部校長監修・向上心のある方に
通信講座のがくぶんで学べる「食育インストラクター」は知名度的にも高いですね。
実は上位資格もあり、ステップとしておすすめの講座です。
- がくぶんで6ヶ月を目安に学ぶ通信講座
- 在宅で受ける最終課題で合格点を取得し「食育インストラクター」に認定
- 費用は39900円
- わかりやすいDVD教材が人気あり
このNPO法人は、服部栄養専門学校の校長服部幸應先生が理事長を務めており、他の理事には著名な料理学校、料理スクールの先生方が並んでいます。
講座の内容も服部先生監修です。
この通信教育でとれるのは「食育インストラクター」の中でも一番下の基礎である「プライマリー」ランクの資格です。
(このランクについては「がくぶん」の紹介ページではよく読まないとわからないかも)
詳しくはこちらの記事もご覧ください▼
関連記事 通信教育の食育インストラクター資格ってどんなもの?
食育インストラクターの資格の段階は、「プライマリー」の上に4級、3級、2級、1級と続きます。(4級からは通信教育はなく、NPO法人日本食育インストラクター協会の認定料理教室で講習を受けて受験するなどの方法をとる必要があります。)
3級以上は食育の指導をする立場になりたい人を対象にしており、栄養士や調理師、料理スクール講師や家庭科教諭などの資格を既に持っている人にとっても取得するメリットがある資格になります。
関連記事 食育インストラクター3級を目指す5つの方法と最も有利な順番とは
食生活アドバイザーは食にまつわる全般を網羅
「食生活アドバイザー」は栄養の基本から食の流通、食の文化まで全般的な知識をマスターした人が合格できる資格です。
企業で社員に取得を勧める場合も多く、食の常識を身に着けたい人におすすめ。
- 一般社団法人FLAネットワーク協会が認定する資格
- 3級、2級
- 試験は年2回開催
- 過去問やテキストで独学可能
- 対策講座はユーキャンにもあり(39000円)
「食生活アドバイザー」について詳しくは別記事に書きましたので、そちらも参考にしてください▼
関連記事 食生活アドバイザー検定を受けるなら知っておくとよいことまとめ
食生活指導士は栄養について深く学べる
「食生活指導士」は女子栄養大学が主催する通信講座で学べます。
あまり知られていないようなのは、コマーシャルが少ないから?
- 女子栄養大学 生涯学習センターの社会通信教育の「栄養と料理講座」で学びます
- 一般講座(基礎コース)を6ヶ月を目安に修了後、専門講座へ進むことが可能
- 費用は一般講座で38500円(教材費7000円別途)
- 認定試験に合格後「食生活指導士®2級」が取得できる
- 栄養学の四群点数法を理解・実践できるようになる
テキストは内容が濃く、添削課題もやりごたえのある本格的な内容。
通信教育についても1960年から行い、一貫して四群点数法と呼ばれる栄養計算を教えています。
この栄養計算がマスターできれば、栄養バランスを考えた献立、一日を通してトータルで考える栄養素の摂取などが身につきます。
栄養についてしっかり学びこみたい人におすすめです。
食育実践プランナーはおいしいご飯を作りたい人に
「食育実践プランナー」はユーキャンの通信講座で学べる資格です。
特に「味覚」や「おいしく感じる」調理と栄養の知識について学べます。
- 一般社団法人日本味育協会が認定する資格
- ユーキャンで6ヶ月を目安に学ぶ通信講座
- 費用は34000円
- 在宅試験で合格
この講座で合格した人は、一般社団法人日本味育協会の主催する「MIIKUマスター」を受講してさらに学ぶこともできます。
味覚の育成をテーマに料理教室を主催している宮川順子先生が代表を務めています。
宮川順子先生のHP
食育アドバイザーは基礎を学びたい人に
「食育アドバイザー」は資格のキャリカレの通信講座で学べる資格です。
体の仕組みに始まり栄養素のことなど基本的な知識を持ちたい人に。
- 一般財団法人日本能力開発推進協会が認定の資格
- 3ヶ月で学べる通信講座
- 費用は39600円
- 講座の監修:
NPO法人ゆあーず「食」未来研究所理事長 野本利夫先生
料理研究家の柿崎不二子先生
食育メニュープランナーは一汁三菜の献立作りに
「食育メニュープランナー」はヒューマンアカデミー『たのまな』の通信教育で学べる資格です。
- (職)日本技能教育開発センターより「修了証」発行
- NPO法人『みんなの食育』から「認定証」発行
- 6ヶ月を目安に学ぶ通信講座
- 4回の課題に合格で認定
- 費用は22000円
- 一汁三菜をベースにバランス良い献立作りを目指す
「食べ方アドバイザー」や「食育講座」、通学講座の「食育スペシャリスト」の監修も手掛けています。


オンライン食育栄養士(smart資格)はスマホで簡単学習
2020年から開始された「オンライン食育栄養士」はオンラインで取れる資格です。
- 一般社団法人日本オンライン資格推進機構(JOCP)が認定
- 費用は35000円
(特別割引期間には18000円に値引き)
- スマホで学習、最短1週間で修了
- オンラインで修了試験まで受けられる
※「食育栄養士」というカッコいい名称がついていますが、本物の「栄養士」「管理栄養士」とは全く違います。
食と栄養について浅く広く学びたい人のために、スキマ時間で手軽にできる方法として開設された講座になります。
スマートフォンのみで完結できる教育を提供するオンライン資格サービスを行っており、時代の需要に合わせて受講者は増えています。
でも、かしこまった「勉強」が苦手な人には手軽でいいかもしれません。
ぜひ割引期間を狙ってくださいね。
食育のおすすめ資格まとめ
食育にまつわる通信講座で学べる資格7つを比較してみました。
それぞれ名称は似通っていますが、中身はかなり異なる特徴があることがわかりました。
調理師racssの目線で選ぶ第1位は・・・
食育インストラクターがいちおし!
服部栄養専門学校の服部先生は、食育基本法の提唱者の一人でもあります。
各省庁と連携をとりながら勧めている食育教育の第一人者が監修の講座であるというのは重要ポイントです。
意欲があれば上位資格も用意されていて、調理師・栄養士・家庭科教諭などプロの人でも役立つ資格にブラッシュアップできることがいいと思いました。
調理師racssの目線で選ぶ第2位は・・・
もう一つ選ぶなら、ユーキャンでとれる食育実践プランナーもおもしろい。
「味覚」に着目した内容には興味があります。
特に子どもの頃からいろいろな味を覚えて味覚を発達させていくことは大切です。
もしお子さんがいるママなら、食材の味を引き出して本当の美味しさを味わう大切さをしっかり学ぶのはおすすめ!
いわゆる「資格」取得を目指すときに考えたいこと
このようないわゆる「民間資格」は履歴書の資格欄に書いても実はあまり評価されないため、せっかく取得しても活かせなかったり、逆に国家資格と比較してバカにされたりすることさえあるかもしれません。
「資格」として評価しようとしない相手にも、「得意なことはこれです」ということをわかってもらうきっかけにしましょう。
講座の案内では「仕事に生かせる!」「履歴書に書けます」「開業もできる!」なんて理想的なアピールが載っているだけに、思っていたのと違う・・・とがっかりしちゃうかも。
もちろん受講生の中には講座修了後に認定された「資格」を足がかりにできる人もいますが、ほとんどの場合はさほど重要視されないのが現実なんですよね。
とは言っても最終的にもらえる「資格」認定証はコツコツ勉強して得た知識の証明であることには違いありません。
自分の自信につながりますね。
学習中も修了試験合格を目標にモチベーションを保つことができるというメリットがあります。
そして修了試験に合格して終わりではもったいない。
しっかり学んで得た知識は実践してこそ価値があるものです。
自分と家族の毎日の食事や食生活を充実させるためにどんどん活用しましょう。
それがきっかけでメディアにとりあげられることも多くあります。
おわりに
すっかり長くなりましたが、この記事では食育の知識を学ぶ講座の比較や考え方についてご紹介しました。
合いそうなものがあれば、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
*最後までお読みいただきありがとうございました*
国家資格、食育関連、スパイスの資格、野菜の資格などを比べてみた記事まとめ。
良ければ参考にしてみてください▼