健康にもいい長芋を家庭菜園で育ててみたいと思っている方は、どれくらいいるでしょうか。
長芋って初心者にもおすすめの育てやすい植物ですが、注意が必要です。
今日は長芋は気軽に植えちゃいけないというおはなしです。
長芋はかんたんに育ちます
我が家の家庭菜園では、ここ何年も長芋を育てていました。
育てていた父曰く、そもそも育てたくて育てたのではなく、生ごみ堆肥の中で分解されないまま残っていた長芋の皮があったらしく、春に土に埋めた際に芽を出したのがはじまりだそう。
それを気軽に育ててみたらすくすくと成長し、盛大に茂ってびっくり。
繁殖力がとても強い植物なんですね。
私が実家に遊びに行くと、支柱に絡んで茂っている長芋はとても涼しげでした。
秋にはたくさんムカゴを付け、そのムカゴの収穫を手伝うのも楽しくて「長芋栽培も悪くないな」と思ったものです。
ムカゴご飯も美味しかったしね。
長芋は初心者でも全然手をかけずに育てることができます。
もちろんその年に長芋が収穫できるとは思っておらず、ムカゴを収穫しただけでおしまい。次の年に芽を出すのを楽しみにしていました。
翌年はその芋から芽が出て、その養分をもとに新たに昨年より大きい芋が形成されます。
長芋の収穫は3年目くらいから、秋の地上の葉が枯れた後に掘り出すか、春先に芽を出す前に掘り出すかのどちらかで行います。
地面の凍結が心配な地域では秋に採ってしまったほうが良いようです。
でも北海道の札幌近郊の場合はわりと雪が深いので、冬の間置いておいても芋が凍結して食べられなくなることはありませんでした。うちでは春先に掘りあげました。
長芋はむかごから栽培可能!我が家の2年目の大失敗とは
次の年。
長芋は元気に芽を出し、立てた支柱に絡まってまたも盛大に繁茂。
ところが問題が発生です。
秋に取り残したムカゴが畑に散らばっていたのに気づかず、いつも通り春に畑の土をひっくり返して土づくりをしました。
振り返ってみると、これが大失敗。
土の奥深くに転がり込んだムカゴ、それがすべて芽を出したわけです。
植えたつもりのないところから、たくさんの長芋の芽が・・・・・・。
エンドレスの長芋との闘いがはじまった
成長が早く、にょろにょろと伸びて手当たり次第に絡みつく長芋のツル。
目につくたび抜こうとするのですが、何しろ土の奥深くから伸びてきているものだから根っこまでは抜けないんです。
茎がちぎれるだけで、しばらくすると懲りもせず再び伸びてきます。
ちぎってもちぎってもキリがない。
秋にはそれが全部ムカゴをつけます。ムカゴはそれぞれが種と同じですので、次の春には何十倍に増えて芽を出します。
毎年ちょっと気を抜くと、あっという間にあちこちから伸びてきてトマトや豆類の支柱に一緒に絡みつきます。
放っておくと茂りすぎて日当たりを悪くしてしまうので除去しないといけないのですが、細く固いツルが絡みついているのでとるときに大事な苗の葉や茎を痛めてしまうのです。
庭の垣根のオンコの木にまで絡みつき、なんの木だったかわからない見た目になる始末。
とうとう長芋駆除を開始することに
というわけで、今年は長芋の駆除に乗り出しました。
まず、長芋の栽培そのものをやめなくてはなりません。
1本でも育てると、必ず取り残すムカゴが出てしまいます。土に落ちたムカゴのほとんどは雪の下で生き残って、翌年芽を出してしまうからです。
菜園の一画に父が長芋栽培用に作った枠がありました。
枠の中に土が入っていて、芽が伸びてきたら支柱を立ててやって絡ませていました。長芋の茂みで壁ができる感じ。
それを春先に収穫を兼ねて取り壊すことに。
その様子は前の記事で書きました。→「菜園づくりと長芋の収穫のようす 5/7」
枠の中で育っていると思いきや、予想以上に地下深くまで潜って成長していました。
折れないように掘り出すのは大変だったけれど、大きくなった長芋がたくさん収穫できたので、感謝していただきましょう。
問題は、菜園中に散らばったムカゴ。
5月末あたりになると芽を出してきます。
軽く引っ張ってみて、小さなムカゴがついたまま取れてきたらよし。
でも土の奥から生えてきている場合は深く掘って根から取り除く必要があります。
長芋は、茎の下に白い根があって、そこからさらに下に養分を蓄えた芋ができます。
スコップを使って深く掘り、ちぎれないように抜く。
直径5センチ、長さ10センチ以内くらいの子芋がついて抜けてくるものが多数。
ちょうど種イモとして売られているくらいの大きさのものも。
売れるくらい大量に発掘しました。
菜園の中で植えっぱなしでも茂って重宝している、三つ葉の中にもたくさんのムカゴが落ちて芽を出しています。
画像の中で、茶色っぽいニョキニョキ伸びているのが長芋。
いったんぜんぶ掘り返し、三つ葉の根と長芋の芽を分け、そのあとで三つ葉を植えなおす、という果てしない作業・・・・・・
雨が降ったあとは土が柔らかくて作業がしやすいので、雨の晴れ間を縫って作業すると少しは楽です。
ハート形の子芋を発見。
今日はきれいにたわしで洗ってから素揚げし、砂糖とお醤油で煮絡めてみました。
甘くておやつ的に食べられます。
他に、丸ごと揚げてからスパイスをまぶしておつまみに。
またスライスしてかき揚げに。
茹でてから皮をむいてポテトサラダに。
などなど、食べ方はたくさんあります。
ただし、芽が伸びて芽のほうに養分がとられてしまうと味が落ちます。
なのでまだ芽を出したばかりの今の時期のもの以外は美味しくないかもしれません。
長芋の駆除作業は長い闘い・・・・・・
実はうちの長芋駆除はまだ終わっていません。
ひとつひとつ芽を見つけて掘り起こす作業はかなり大変。
時間を見つけて「今日はこのエリアをやるぞ」と決めてはとりかかっています。
掘り出した根と茎は、袋に入れてゴミに出します。
まとめ むかごは菜園に残しちゃダメ
取残しがあると、翌年それがすべて芽を出してしまいます。
春に植えた覚えのないところから芽を見つけたら、容赦なく根っこから掘り出してゴミに捨てましょう。
放置すると、我が家のように大変な戦いになる恐れがあります。
どうぞご注意を・・・・・・
数年経ってもまだ駆除は終わりません(涙)
我が家で試して良かった方法・アイデアなどを目次にしてあります。
よろしければあわせてご覧ください。