自宅の庭の家庭菜園をもっと良くするのに教科書になる本を探して見つけたこの本。
「市民農園1区画で年間50品目の野菜を育てる本」福田俊さんの本です。
とても勉強になったのでレビューします。
家庭菜園では少量多品目の栽培を目指すのがよい
長引く感染症対策もあり家庭菜園をもっと充実させられないかなと考え、いろいろな栽培法を調べていました。
そんな中で2020年の5月頃出会った本のひとつがこの本。「年間50品目の野菜を育てる本」。
そして実際にそれを真似するとしたら、どんな計画を立てるとよいのか、リレー方式でどんどんいろいろな野菜を育てていく栽培プランの例も解説されています。
これが本当にできると、初級者レベルで年間16品目、中級プランなら30品目、上級レベルで50品目の収穫が!!
すごすぎる!
そしていろいろ混植をすることでたくさんの品目を収穫できます。
前後の植え合わせはあまり考えないんだって。とにかく適期に植え付けることができれば、野菜はちゃんと育ってくれるそうです。
逆に多品目を植えることで生態系が複雑になり、良い相互作用もあるとのこと。
フクダ流とは
「フクダ流」と呼ぶのは新聞に連載された記事とそれをまとめた本(2015年・誠文堂新光社)から。
私は時々おじゃまする野菜づくりブログの方が参考にしていると書いていたのが知るきっかけでした。この連載、大人気のようですね。
生産者向けの新聞「日本農業新聞」の土曜版の連載だそうですが、本になったおかげで誰でも読めるように。
他にも多数出版されている福田さんの本の中で、初心者向けとしては「有機・無農薬だから簡単!だから美味しい!はじめての野菜づくり」(2017年・朝日新聞出版)という本があります。
そして初心者にも中級者にも人気なのが私も購入した「市民農園1区画で~」(2019年・学研)の本です。家庭菜園のインスタグラム内でもこの本を読んでいるという投稿をいくつも見ました。
手作り液肥、よもぎ発酵液でしっかり追肥する
たくさん育てるとなると、たくさん肥料も必要なのでは?
気になる肥料のことですが、福田流は有機栽培、無農薬(化学薬品不使用)です。
それで手作りのボカシ液肥を定期的に葉面散布、通路には粉末状のボカシをまくという方式です。
もちろんその作り方も本の中で詳しく紹介されています。
液肥のほかに、「植物活性液」として「よもぎ発酵液」が紹介されているのも福田式の大きな特色だと思います。これは「天恵緑汁」という韓国の自然農法由来の酵素液だそう。
これを畑にまくことで、土中の微生物を活性化させ、野菜も元気に育つということみたいですね。
雑草のスギナでも作れるとあったので、庭の隅に未だに生えるスギナが使えるかもしれないと思ったのですが、量が足りないな。
ただ発酵液を畑に使うという考え方がとても参考になり、手作りできる酵素液や発酵液について調べるきっかけになりました。
その結果、我が家でもできそうと思ったのがこちらの発酵液↓
連続混植栽培をすると50品目育てられる
この本では福田先生の東京にある市民農園の畑で、実際に3月中旬から作業を開始、途切れなく収穫できる工夫をして翌年の2月中旬まで栽培している様子が紹介されています。ただし雪が積もる北海道の家庭菜園ではせいぜい頑張っても4月中旬から11月初めまでが限界なので、到底同じようにはできません。
でもこの本から大きな気付きがありました!
それは・・・
一つの畝に混植で数品目を同時に育て、そのあいだに次の苗も育てておくと、収穫後空いたところにすかさず次の野菜を植えられるということ。
なるほど。
これは私の中では大きな意識改革!
いままで植える場所が足りないときに遠慮がちに近くに他の品目を植えたりはしていたのですが、基本的にコンパニオンプランツ以外の混植はあまり良くないと思っていました。
でも福田流でいくと、収穫時期から逆算して生育期間のずれる野菜をうまく組み合わせることができれば、混植・密植でも大丈夫ということですね。
例えば夏野菜の収穫が終わって場所が空いてから次の種まきしていたのでは間に合わず冬になってしまうけれど、1ヶ月でも早くから育苗すればかなり成長が見込めそうです。
知ってみれば何のことはないけれど、今までそこに考えが至りませんでした。
北海道にある我が家の狭い菜園で応用するには?
別記事で1年間(ワンシーズン)実践してみた様子を紹介したいと思います。
続きはこちら 福田流少量多品目を実践してみた|北海道の家庭菜園
まとめ
福田俊さんの「市民農園1区画で年間50品目の野菜を育てる本」が、私にとっては目からウロコの栽培法でした。
途切れなく栽培するコツ、テクニックが全146ページにたっぷり書かれています。
詳しくはぜひ実際に本を読んでみてくださいね。