咳が止まらなくて眠れないときは、はちみつ大根(大根飴)を試してみて!
昔ながらの民間療法ですが、思い出して作ってみたら、わたしもすぐ効果がありました。
薬に頼りたくないときにもおすすめの自然な咳止めです。
作り方と注意点、また我が家に伝わる「イソギンチャク切り」の大根で作る様子もご紹介します。
はちみつ大根の作り方
はちみつ大根の作り方はとても簡単です。
用意するものは大根とはちみつだけです。
適当な容器に大根を入れ、はちみつをかけます。
ハチミツの量は大根がすっかり隠れるくらい。
数時間置くと、大根から出たエキスとハチミツが混ざったシロップが出来上がります。
このシロップが咳止めになります。
これは5時間くらい置いた後の様子。
大根がしなっとなって、ハチミツは大根エキスと混ざってサラサラになっています。
大根からたくさん水分が出るけれど、全体の量は変わりませんのであふれたりはしません。
直径10センチ、高さ10センチくらいの大根で、エキスは一回にティースプーン2杯飲むとしてたっぷり10回分くらいできました。
保存は冷蔵庫で3日くらいなので、どんどん飲みましょう。
とても甘いので一度にたくさん飲むときはお湯割り、紅茶割りがいいですね。
はちみつ大根をすぐ完成させたいときはおろし大根で!
はちみつ大根って水分が出るまで時間がかかるのがちょっと困ります。
すぐ使いたいときはどうする?
すぐ飲みたいときは、大根おろしを使います。
おろしたら、ガーゼなどで絞ります。
この大根の絞り汁とはちみつを混ぜたらできあがり。
ただしこの場合は、苦みが強くにごったシロップになります。
我が家のはちみつ大根用の切り方は切り離さない「イソギンチャク切り」
ところで、我が家の作り方は変わってるねと言われることがあります。
はちみつ大根にする大根の切り方は、角切りが多いみたい。
大根エキスをよく出すためには細かくカットするのが一番なので、角切りや細切りで作るおうちが多いようなのですが・・・
先ほどの作り方画像を見てもらうとわかりますが、我が家に伝わる大根の切り方は角切りじゃないんです。
細かくカットはしますが切り離さないのがポイント。
名付けて「イソギンチャク切り」です。
まな板の上に大根をのせたら、両脇に菜箸か割り箸を置きます。
その上から包丁で切込みを入れることで、箸の高さで包丁が止まるので大根のおしりはつながったまま。
次に向きを変えてさいの目に切込みを入れます。
そうすると、イソギンチャクみたいな形になります。
これを容器に入れてハチミツをかけると、さいの目の間にはちみつが入り込んで、しっかりエキスが出るという方法です。
こうすると、シロップをすくうときに大根が入ってこないからすごく便利なんですよ。
最後に大根だけ取り出すときも簡単だし。
この切り方、変わってると言われますが、やってる人いないのかなあ。
うちではおばあちゃんから代々伝わっているんですが。
はちみつ大根はどうして喉に効くの?
はちみつ大根がどうして咳を止めたり喉が痛いときにいいのか、調べてみました。
はちみつの殺菌作用がいい
はちみつ大根は砂糖でも作れますが、はちみつのほうが断然おすすめです。
それは、はちみつには強い殺菌作用があるから。
はちみつの殺菌成分として「グルコン酸」があります。
これは医療現場での傷の消毒に使われるのと同じ成分。
そしてはちみつは空気中の水分と結合して「過酸化水素」を発生させます。
これは消毒剤の「オキシドール」の成分なんですね。
この二つの殺菌成分が風邪のウイルスにもいいし、咳のし過ぎで痛い喉にもいいというわけです。
そのほか、はちみつの保湿力が喉を守ってくれることもあります。
そしてはちみつのオリゴ糖が腸内環境を改善するサポートになるので、はちみつ大根を飲むことで体調回復にも役立つという側面も。
大根の抗炎症作用がいい
では、大根のどの成分がいいんでしょうか。
大根に含まれる「アリルイソチオシアネート」という成分が有効です。
これは大根の辛み成分なのですが、血液のなかでウイルスと闘ってくれる白血球を活性化させる作用があります。
つまり免疫力アップするということ。
また炎症を鎮める作用もあります。
それで風邪などで辛い喉に効き目があるのですね。
さらに大根に含まれるビタミンCも風邪の時たくさん摂りたい成分です。
もちろん、大根に含まれる消化酵素アミラーゼも胃腸の調子をサポートしてくれるので、風邪で弱った体調回復にいいということ。
はちみつ大根を飲んだらすぐ効いた
今回は、風邪気味だったので昼間のうちにはちみつ大根を作っておきました。
そうしたらその夜、咳が止まらなくなった!
急いで起きてきてこのシロップをスプーン2杯飲みました。
甘すぎたのでちょっとお湯で薄めてみました。
それから横になると、確かに咳がおさまって、眠れそう・・・。
絡みついていた痰が切れやすくなった感覚もあります。
少しウトウトして2時間くらい。
また咳が出てきたので、もう一度このシロップを飲みました。
この度は薄めずにそのまま、薬を飲むときのようにゴクリ。
のどに染みる感覚があります。
それからまた眠ったのですが、はちみつ大根のお陰か咳に邪魔されずに眠ることができました。
次の朝は、熱い紅茶にこのはちみつ大根エキスと、生姜パウダーを入れて飲みました。
あったまる。生姜を入れるのも風邪に効きそうです。
効果は数時間で切れるので、繰り返し飲む必要はあると思います。
けれどはちみつ大根は風邪の薬とも併用できるし、薬を飲めない妊婦さんや、薬を嫌がる子供にもいいですね。
今回久しぶりに作りましたが咳が鎮まるのを実感できたので、やっぱり昔ながらの知恵はすごいと思う。
はちみつ大根の注意点
ただし、はちみつ大根を飲むときの注意点もあります。
赤ちゃんには与えないで!
一番大事なことは、赤ちゃんには飲ませてはいけないという点。
はちみつ大根で使うハチミツは、1歳以下の幼児に与えてはいけません。
はちみつにはボツリヌス菌が微量ながら含まれており、免疫力の低い赤ちゃんに与えるとボツリヌス症を引き起こす可能性があります。
実際に、知らずに赤ちゃんにハチミツを与えたために死亡した事例があります。
同じ理由で、免疫力が極度に落ちているお年寄りなどにもハチミツは危険です。
3日程度で食べきる
はちみつ大根はそれほど保存が効きません。
時間が経てばたつほど、大根の辛み成分が揮発して減ってしまいますし、エキス自体の風味も悪くなります。
長くても作ってから3日ほどで飲みきるのがおすすめ。
そのあとの大根は調理して食べてしまいましょう。
はちみつ大根の大根の使い道は料理や漬物に
水分が出切った大根は、取り出して料理に使ってもOK。
根元を切り離してばらばらにし、ごま油と醤油できんぴらみたいに炒めて食べるのも美味しいです。
またエキスを取り出して飲みおわった容器に、そのまま醤油と酢を足して漬けておく、漬物もおすすめ。
後日追記~はちみつ大根の大根を漬物として食べてみました。
今回もハチミツエキスをすっかり飲んでしまってから、醤油と酢を同量加えて2,3日漬けっぱなしにしました。
それから取り出してみると・・・。
本当にイソギンチャクみたいです。食べやすい大きさに切り離して・・・。
うん、美味しい。
はりはり漬けを砂糖で漬けるときより甘さがくどくなく、いいお味です。
大根のはりはり漬けは事前に干して水分を抜く必要がありますが、当然ながらはちみつ大根はその手間なし。
でもはりはり漬けよりしっとり、程よい歯ごたえで食べやすいです。
はちみつ大根の作り方まとめ
「おばあちゃんの知恵」でのどに良いと言われている「はちみつ大根」は、細かくカットした大根にはちみつをかけて数時間おくだけでできます。
根元は切り離さず切込みを入れる方法がおすすめです。
エキスをすべて飲んだ後の大根は、漬物にするととても美味しく食べられます。
こちらの記事もどうぞ。
関連記事「だるさ対策にココア(ココナッツオイル入り)が効果あり」