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家庭菜園雑誌ってどれを選べばいい?「やさい畑」「野菜だより」「やさいの時間」を比較


家庭菜園を始めるときや、もっと色々知りたいと思ったとき、教科書的な本が欲しくなりますよね。定期刊行の家庭菜園雑誌を購読するのもいい方法です。
とくに冬の時期や雨の日など、畑作業ができないときに本を見て勉強すると効率アップします。

本屋さんに並ぶ家庭菜園の雑誌は大きく分けて3誌あるので比較してみました。「やさい畑」「野菜だより」「やさいの時間」です。それぞれの特徴を簡単に解説しますので自分にはどれがあっているか、選ぶのに役立ててください。

「やさい畑」(家の光協会出版)は歴史ある家庭菜園雑誌

「やさい畑」は日本初の家庭菜園雑誌2002年創刊です。公式サイトには「とりわけ栽培実験に基づく比較検証記事が特長であり、」と書いてあります。確かに読んでいておもしろい栽培実用アイデアや実証実験をもとにした栽培法の提案などが毎号載っているんですよね。
JA(農協グループ)が母体となって出版しているためか、慣行農法(化学肥料や農薬を使う通常栽培)をベースにした情報が多い、と言われていましたが最近はそうでもありません。
草生栽培や草堆肥を使った栽培の実験記事なども読みましたし、最近の号には菌ちゃん先生の提唱する、有機物を畑に入れて肥料代わりにする栽培法が続けて解説されていますね。

ちなみに家の光協会というのはJAが母体であることは前述のとおりで、「農村文化の向上のため、食、農、環境、生活等についての情報を提供」するというコンセプトがあるそうです。
大正14年から「家の光」という農村や農家さん対象の家庭雑誌を発行、今もJAの組合員が読める雑誌を3種発行していますが、この「やさい畑」だけは普通の本屋さんでも購入できる雑誌です。

もともと季刊雑誌でしたが2009年より2ヶ月に1回の発行になっています。価格は税込み992円。

「野菜だより」(ブティック社)は有機栽培・無農薬栽培がコンセプト

野菜だよりは2007年から発行されている有機栽培、無農薬栽培の家庭菜園を提唱する雑誌です。珍しい品種の話や、自然農法のことがよく出てきます。
「自然菜園」を提唱する竹内さんはじめ、数人のプロが特集を受け持ち、わかりやすい自然栽培の方法を連載しています。たとえば「垂直仕立て栽培」や「ガッテン農法」、以前には人気連載「福田流ノンストップ超混植栽培」など、小さな畑で取り入れやすい有機栽培のアイデアが満載です。
有機栽培や無農薬で自分が安心して口に入れられる野菜をつくりたいと思って家庭菜園を始めるのなら、こちらの雑誌のほうが合っているかもしれません。

現在隔月発行で価格は号により1100円から1280円です。過去の号は電子書籍Kindleの読み放題(Kindle Unlimited)でゼロ円で読めることもあるのでチェックしてください。

「やさいの時間」(NHK出版)は初心者向け・番組テキストでもある

「やさいの時間」はNHK教育番組と連動してテキストとして活用できる雑誌です。初心者でも取り組みやすい通常栽培(慣行栽培)が基本となっています。藤田智先生が教えてくれます。プランター菜園は深町貴子さんが講師。
「初心者でも迷わない、いちばんやさしい家庭菜園誌」というキャッチフレーズがついていて、今から始める人には最適の雑誌です。でも何年もやっているベテランさんにも役立つ情報や新鮮な特集を組んでくれるので楽しく読めると思います。野菜づくりの基礎や〝常識〟を知るのにいいのではないでしょうか。
毎月発売で価格は980円です。

まずは1年分購読するのがおすすめ


1年を通じた作業の流れを把握するには、1年分を購読するのがおすすめです。連載記事も続けて読まないとわかりにくいですし、前の月で植えた野菜のお手入れを今月はどうしたらいいか、といったページもある(「やさいの時間」)ので、初心者ならやっぱり一通り読みたいですね。
今が植え時の野菜のことや、この時期ならではの悩み対策などが毎号扱われるのでとても勉強になります。
わたしも一番最初は「やさいの時間」を1年分読みました。

次の年からは好きな特集のときだけ購入も


1年続けて購読したら、次の年は「同じような内容だなあ」と感じることが多いかも。だからそこからは気になる特集が扱われている号だけ購入するのももちろんいいですよね。気に入った栽培法があってさらに詳しいことを知りたいと思ったら、そのことに特化した書籍を読んで深掘りすることができます。
それぞれの本で連載したり教えてくれている栽培家の先生たちの既に出している本があります。わたしも読んでいる本からいくつか紹介しますね。

野菜だよりで自然栽培のやり方を連載している竹内さん(やさい畑での特集があったりも)の本だったら「自然菜園」「植え合わせ」「苗作り」などの本がおすすめ。

最近始める人が増えてきた「菌ちゃん農法」についてだったら、こんな本も。

そして野菜だよりで特集され、2024年3月から新連載がはじまった「垂直栽培」の道法さんの本もおすすめ。わたしはトマトとピーマンとイチゴで実践中。

やさい畑の人気連載「フクダ流ひらめき菜園塾」、野菜だよりの人気特集だった「福田流ノンストップ超混植栽培」の福田さんの本も何冊も出版されていますが、特に「年間50品目」の本はうちの小さな畑にひらめきを与えてくれる本です。

ほとんどの本が今ではKindle版などの電子書籍でも購入できます。のんびり読むには紙の本のほうが個人的には好きですが、かさばらずにタブレット端末ひとつに何冊分も入れられる電子書籍版も便利。

まとめ

家庭菜園のための雑誌3種類を紹介しました。最近「やさい畑」が「野菜だより」に似てきている感じがするのと、出てくる先生方も共通しているときがあったりして、わたしもよく迷いますが・・・どれと決めず気になる特集がある際にチェックするようにしています。
関連書籍も深掘りしたいときに役に立ちます。自然栽培の話などは特にじっくり読み込まないと腑に落ちないことがあったりするので、時間のあるとき何度も繰り返し読むのにいいですね。

とにかく野菜づくりの話はおもしろい!興味の沸いた方はぜひお気に入りの雑誌や本を見つけて、楽しみながら勉強してみてはいかがでしょうか。

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