猫用のシステムトイレはお掃除が楽なので人気ですが、純正品の猫砂を購入し続けるのは経済的にけっこう負担になりますよね。
特に多頭飼いだとなおさらです。
そこで代用品として格安の燃料用木質ペレットを使う人が増えています。
我が家でも同じく使っていますが、おすすめできる点と注意点を紹介します。
メーカー純正木製チップの代用になる燃料用木質ペレットとは
猫砂としても使える「木質ペレット」とは、ペレットストーブの燃料用として製造されているものです。
木材加工の際に出る木くずを圧力をかけて固めたもので、針葉樹の赤松や杉、ヒノキなどが原材料です。通常は接着剤や撥水剤などは入っていません。
針葉樹には「フィトンチッド」と呼ばれる天然の消臭成分が含まれているため、猫のトイレの臭いも吸収してくれるのです。
木質ペレットの平均価格は
この燃料用の木質ペレットは、33L入りで1800円前後(1リットル当たり約55円)で販売されています。
商品説明に「猫砂にもおすすめ」と記載しているメーカーが増えていますので、比較して選ぶことができます。
ペレットの選び方について詳しくは後半でまとめますね。
木製チップ・ペレットのトイレ使用量は
猫砂として使う場合の使用量は、木製の場合はペットメーカーの純正品でも燃料用のペレットでもあまり変わりがありません。
平均して1頭当たり1か月に2Lが使用の目安です。
比較するシステムトイレ用猫砂は
下記の代表的な猫のシステムトイレ3つの純正猫砂と、燃料用の木質ペレットを比較します。
- 「デオトイレ」専用の針葉樹サンド
- 「ニャンとも清潔トイレ」専用の木製チップ
- 「楽ちん猫トイレ」専用のパインサンド
デオトイレの純正サンドの代替品に使うとしたら
ユニ・チャーム「デオトイレ」の純正品として出ている木製の猫砂は「針葉樹の飛び散らない消臭・抗菌サンド」です。
チップの大きさは直径6mm、長さは約15mmでちょっと長め。
原材料は木材と撥水剤、抗菌剤と記載があります。
この純正品の代わりに、燃料用の木質ペレットを使う場合のコスパを以下で計算してみます。
コスパ比較
デオトイレ純正の木製チップは参考価格ですが、4Lで938円です。
1リットル当たり234.5円。
1L当たり55円の木質ペレットと比較すると、値段は4.2倍。
木質ペレットを代用品とした場合、費用は76%のコストダウンになります。
純正ゼオライトタイプのサンドを気に入っている方には向かないかも
注意点 ただデオサンドの純正サンドとしては、今回比較の「針葉樹の」タイプではなく、ゼオライトとシリカゲルが原料の「飛び散らない消臭・抗菌サンド」の評価が非常に高いです。ゼオライトとシリカゲルの消臭効果は木製よりかなり高いですし、木のように崩れないので、木製サンドに変えてみたものの掃除が面倒になったと感じる人が多いよう。
デオトイレ純正のゼオライトとシリカゲルタイプのサンドに使い慣れている方は、木質ペレットに変えても満足感がないかもしれません。
まずはどのメーカーでもよいので小さいパックの木製サンドを試してみてから、大容量の燃料用木質ペレットの購入を検討することをおすすめします。
ニャンとも清潔トイレの純正チップの代用品として使うとしたら
花王「ニャンとも清潔トイレ」の純正チップは「脱臭・抗菌チップ」です。
「大きめの粒」が直径6mmで燃料用ペレットの大きさとほぼ同じです。
原材料は木材(針葉樹)のほかに撥水剤、脱臭剤使用と記載があります。
コスパ比較
「脱臭・抗菌チップ 大きめの粒」は4L入りで1020円で販売されています。(参考価格)
1リットル当たり255円になります。
代替品の木質ペレット33L入りが1リットル当たり約55円なので、約4.6倍です。
木質ペレットに変えると、78%のコストダウン。
小さめの粒がお気に入りの猫さんには向かないかも
ニャンとも清潔トイレの純正チップには3種類の大きさがあります。
「大きめの粒」が直径6mmなので、木質ペレットと同じくらいですが、他に4mmの「小さめの粒」、3mm「極小の粒」があります。
大量の木質ペレットを購入する前に、ニャンとも清潔トイレの純正チップで「大きめの粒」を一度試してみて検討したほうがいいでしょう。
楽ちん猫トイレの純正パインサンドの代わりに使うとしたら
アイリスオーヤマ「楽ちん猫トイレ」の純正サンドは「消臭・抗菌パインサンド」です。
天然の松の木のみを使用しており、接着剤等は入っていません。
そのせいか、他の木製チップと比べて水分を吸うと崩れやすいと感じる人が多いようです。
コスパ比較
楽ちん猫トイレ専用の「消臭・抗菌パインサンド」は3.5kg入りが580円(参考価格)で販売されています。1Kあたり165.7円になります。
㎏での表記なのでLあたりになおすと(木質ペレットは1kgが約1.65L計算なのを当てはめると)、5.77Lが1袋に入っていることになります。
それで1L当たり約103円の計算です。
他メーカーの純正の木製チップの中では最も安いのが、この楽ちん猫トイレ専用の「消臭・抗菌パインサンド」になります。
それでも、燃料用ペレットが1L当たり55円なのと比較すると、楽ちん猫トイレ専用のパインサンドを木質ペレットで代用した場合、46%コストダウンできることになりますね。
また、木質ペレットに変えると猫のおしっこで崩れる割合が少ないと感じる可能性があります。
木質ペレットを猫砂の代用とする場合の注意点とは
コスパで比較すると、各社の純正木製猫砂より断然安く済むのが燃料用の木質ペレットです。
「じゃあすぐ購入しよう!」と思うかもしれませんが、ちょっと待って。
猫砂にもできると記載して販売されている木質ペレットはいくつもありますが、それぞれすこしずつ違いがあります。
値段だけではなく、大きさ、原材料、産地などの違いを見比べてから決定してください。
原材料によって香りが異なる
木質ペレットの材料は針葉樹ですが、アカマツ、ヒノキ、杉、スプルース(トウヒ)などがあります。
ほかに「パイン材」(松の総称)となっている商品も。
それぞれ独特の木の香りは微妙に異なります。
猫さんたちは嗅覚が敏感ですが、自然の木の香りはそれほど嫌がらない子たちが多いように思います。
問題は飼い主さんの好みかも。
香りが良いのはヒノキが使われているものです。木のお風呂などでも評価の高い香りですよね。ただこの香りを強いと感じる人もいますので、飼い主さんがヒノキの匂いが好きかどうか考える必要があります。
アカマツはさほど香りが高くないですが、木の匂いが強くないほうがいい人には向いています。
ちなみに現在我が家で使っているのはアカマツが原材料のものですが、あまり木の匂いがしません。
でも消臭効果はしっかりあると感じています。
ペレットの種類によって吸水性が異なる
木質ペレットには3種類あります。
- ホワイトペレット
- 全木ペレット
- バークペレット
「ホワイトペレット」と呼ばれるのは木の木質部だけから作られていますが、「全木ペレット」には木の樹皮等も混ざっています。
ほかに「バークペレット」と呼ばれる樹皮のみから作られるペレットもあります。
水分を良く吸収するのは「ホワイトペレット」です。
樹皮は撥水するので、樹皮が混ざっているとおしっこがかかっても吸水しにくくなります。
猫砂の代用としてはホワイトペレットが最適ですので、商品の表示をよく確認してから選んでくださいね。
ただし、システムトイレの場合下のトレイにシーツを敷いてそこにおしっこを吸水させる作りですので、ペレットはそれほど吸水しなくてもよいという考え方もあります。
その場合は「全木ペレット」でもいいことになりますね。
サイズの違いもチェック
木質ペレットは直径6mmが燃焼効率が良いとされているので6mmサイズが多いですが、直径5mmから7mmで商品によって多少の差があります。
(長さは1cmから2cmほどですが、折れるのでばらつきがあります。)
猫ちゃんとしては細かめのほうが使いやすいはずなので、直径が小さいタイプを見つけられればその方がいいと思います。
国産か輸入かをチェック
国内メーカーの木質ペレットでも、原木は海外から輸入し、日本国内でペレットに加工している商品がほとんど。
フィンランドやスエーデンなど欧州から仕入れた木を国内でペレットとして製造することが多いようです。
原木も国産が良い場合は商品説明を良く読んでみましょう。
パッケージの大きさに注意
燃料用の木質ペレットは大容量の大きなパッケージで「ドーン」と送られてきます。
多くのお店が33L・20kgを大きな米袋等の紙袋に入れて販売しています。
しかし中には10㎏入りを1袋にしているお店や、20L(13kg)を1袋で販売しているお店もあります。
猫砂の保管場所までの持ち運びなども考慮して選ぶ必要がありますね。
ちなみに我が家ではその時々で送料を含めて最も安いお店で買っていますが、10キロ入りを3体セットで購入したときは持ちやすくて便利に感じました。
システムトイレ猫砂代用品のまとめ
システムトイレの猫砂の代替品として、ストーブ用の木質ペレットを利用することができます。
コストダウンしたい方におすすめですが、猫さんの好みやメーカー純正品ならではのメリットと比較した上で検討してください。
お宅の猫ちゃんにも合いそうならぜひ導入してみてくださいね。