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カシスの栽培場所と移植のコツ|北海道では日当たりが重要だった(クロフサスグリ)

我が家にカシスの木を植えて5年経ちました。
試行錯誤しましたが、今年は大豊作!
栽培してみてわかったカシスの育て方のコツを紹介します。

カシスは北海道向き

熟すと黒いカシスの実

「カシス」とはフランス名ですが、日本名では「クロフサスグリ」または英名で「ブラックカラント」。
北海道向きの丈夫な小果樹で、私もとても気に入っています。
たくさん黒い実がついてジャムやドリンクに使うことができます。

うちでも育ててみたい!でもどこに植えたらいいの?と思った方は、よかったら以下の我が家の植え方を参考にしてください。

育ててわかったカシスの栽培適地とは

【カシスの基本的な植え場所】
 
植える場所は強い日差しが当たらない場所にします。
午前中は明るいけれど、午後は日陰になるようなところが最適。
暑い西日が当たる場所はよくありません。

・・・というのがよく本などで説明されている基本的な栽培適地なのですが、冷涼な北海道の場合はちょっと違うかもしれません。

我が家の栽培経験から言うと、北海道で育てるなら、とにかく「日当たりのよい(日照時間の長い)場所」がおすすめです。

その結論に至った栽培の様子は以下の通り。5年分なのでちょっと長くなりますが、どうぞご覧ください。

我が家のカシスの成長記録

2018年の春に苗を2つ買ってきて植えました。

1年目

「強い日差しが当たらない場所」がいいとのことで、我が家でははじめ、庭の大きな木の影が少し掛かる場所に植えました。
明るい木漏れ日が差すような場所です。
その時のブログはこちら▼

植えた時点ではひょろひょろの枝だったカシス、この場所で数本枝を出して大きくなってくれました。
でも実がなるまでにはいきませんでした。
カシス(クロフサスグリ)は2年目から結実するのが普通だそうですから我慢のときですね。

2年目

2年目の5月のようす

次の年、枝の太さは出てきてしっかりしてきました。

いちおう実はついたのですが・・・

でも実の付きがよくない。
2株のうち、少し日差しが多い方のカシスが若干実が多く付きましたが、2株合わせてもほんのちょっとです。
あれっ、もしかしてやっぱり日光が必要なんじゃない?と考え始める。

これが2株合わせての全収穫でした。

3年目

そこで思い切って3年目の春に植え替えをすることにしました。

3年目の5月。まだ枝数は多いとはいえない。

移植のためビニールでまとめました。

大きな木に遮られることのない菜園側に持っていきましょう。
すでに花のつぼみが見えていたので心配でしたが~

角に植えました。

1本は東側の塀のそばで、朝から日差しがあたる場所へ。
ここは夏にはかなり日当たりがよくて、隣に植えてあったあじさいが焦げるくらいの場所なので心配でしたが、開けられる場所がここしかなくて。

ところが移植後、急に茂りだして大きくなってきたんです。
塀の際なので、根本は日陰になっている時間も多い場所なので、それが適していたのかもしれません。
その夏から実をたくさんつけてくれました。

移植後の7月のようす。

実もついています。

1株分で昨年の3倍以上収穫できました。

もう1本のカシスは南側の塀の近くに植え替えました。
これは東側と南側、どちらが適しているか比べてみたかったから。
こちらもしっかり根付きましたが、もう1本ほどには茂っていません。
実は相変わらずまばらでした。
日当たりは悪くないはずなので、もう少し様子を見ることに。

しっかり冬囲いして春を待ちます。

4年目


東側の塀のそばに植えたほうは、今年ももりもりと茂ってきました。

南側カシスの6月の様子。

問題は南側に植えているカシス。
周りに土留めとして木の枝で柵をつけ、雰囲気はいいのですが、もう1本と比べると成長が悪いです。
実もつくようにはなりましたが、まだまだ少ないし小さい。

原因を考えてみたところ、ここは日当たりは悪くないですが、お隣の家の関係で朝日が当たらず午後も比較的早めに暗くなる場所なんですよね。
西日が当たらないところと考えてここを選びましたが、それよりも日中の日照時間が長いほうがいいということなんでしょうか。

冬囲い。昨年よりは枝数が増えてボリュームがあります。

こちらは東側カシス。ボリュームは南側の倍以上あります。

同じような苗木を買ったのに、生育環境によってこんなに差が出るものなんですね。
来春は、東側にもう1本も移そうと決めて、雪が降る前に場所を用意しておきました。

5年目


雪がなくなりました。4月に南側に植えていたカシスを東側の塀のそばへ移植。

これでここにはカシスの木が2本並ぶことになりました。
でもこの場所が適していることはもう証明済みなので、安心です。

6月。無事花の蕾がついています。

7月、たくさん実をつけています。先にここへ植えた方は枝もかなりのびているので、お隣へ倒れていかないように支柱の間に渡した紐で支えています。
この春に移したカシスも去年の3倍くらい実をつけました。
よかったよかった。真っ黒になったものから収穫します。

実の大きさも十分、大豊作となりました。

カシスを移植するときの注意点

  • 移植は4月上旬が目安
  • 深さ30センチのやや深植え
  • 乾燥を防ぐ

カシスは移植にも強いということが以前読んだ本に書いてありましたが、確かにそうでした。
生命力が強いんですね、きっと。
(野生に近いともいう)

それを考えると、我が家のように、いったん植えた場所が合わないようなら時季を見て別の場所に移植する方法で栽培していくのも良いかと思います。

移植の時季

移植に適しているのは北海道の場合は春です。秋だと、十分根付かないうちに冷え込んで凍ってしまう可能性があるからです。

できれば3月末くらいのカシスの新芽が出てくる前がいいのですが、まだその時期は雪が残っていることもありますよね。
だから4月中旬から下旬くらいが目安でしょう。

我が家では新芽が出たあとの移植も大丈夫でしたし、5月に花がついてきてからの移植も持ちこたえてくれました。

さすがに6月くらいになって葉がほとんど展開している状態では根付く前にしおれるおそれがありますが、どうしてもという場合は移植後、3日くらい日除けをかけて保護してあげると良いと思います。

また、北海道の春は5月くらいまでは強風の日が多いので、風あたりの強い場所はあおられて弱らないように支柱を立てることをおすすめします。

移植の土と植え方

カシスの土は特別なものでなくてOK。ブルーベリーのように酸性土がいいとか、ほうれん草のようにアルカリ性にしておいてねとかいうこともありません。
鉢植えの場合は普通の培養土に植えられます。(袋で売っている「野菜の土」でOK)

地植えの場合は、深さ30センチ、直径50センチから60センチほどの穴を掘ります。
掘り出した土に完熟堆肥を3分の1ほど混ぜておきます。
根を広げるようにして穴に置き、土をかぶせます。
カシスは水を好むので、やや深植えにして地面と同レベルに土をならして植え付けます。

たっぷり水やりをし、土がへこんだところには土を足しておきましょう。

乾燥しないように、株元に刈った草をかぶせてマルチングしておくと安心です。

さ、これで7月の収穫が楽しみですね。
雨が少ないときは随時水やりしながら育てましょう。

まとめ


北海道の家庭菜園でのカシスの育て方(主に植え方)をご紹介しました。
我が家での栽培を振り返ると、日当たりの良い(日照時間の長い)場所に植えるのが最適だとわかりました。
いまいち生育が悪いと感じたら、もっと日が当たる場所を探して移植するのもありです。

カシスを育ててみたい方に、参考になる点があれば嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました*
 
ブラックカラントの育て方については、こちらの記事でも詳しくまとめましたのでどうぞ合わせてご覧くださいね▼▼

 

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