「霧氷」は冬のロマンチックな風景です。
標高の高いところで冬に見られる現象ですが、北海道では平地でも普通に見ることができるんです。
いくつかの条件が重なったとき、真っ白な桜が満開になったときのような素敵な光景が間近で見れます。
先日、たまたま写真を撮ることができたので紹介しますね!
霧氷の並木ができていた
この日、とても冷え込む朝でした。
用事で車を走らせると、いつもの防風林が真っ白な姿に!
桜並木みたい!とびっくりして車をとめました。
午前10時を過ぎていたのにこんな風景は珍しいことです。
樹高20mくらいありそうな高い木から、2.3mの低木まですべて真っ白。
雪が降ったときとはまた全然違う光景です。
空が曇っているのでコントラストが弱いのが残念ですが、青空が出てしまうと日中ならあっという間に融けてしまいます。
この曇り空のお陰でこの光景が見れたのですね。
足元の細い草にまで霧氷がついています。綿毛のようにふわふわ。
こちらは枝に付いた霧氷のアップです。
すべての枝が粉砂糖で覆われたように白くなっていてとてもきれい。
この日はお昼近くになっても気温が上がらず、日差しもなかったために溶けずに残っていたようです。
普通は早朝でなければ見れない光景ですが、じっくりと観察できました。
気温が上がってくると、木についていた霧氷は、はらり、はらり、とはがれてきます。
その落ちる様子は桜の花びらが散るときにそっくりなんですよ。
ススキの穂に付いた霧氷は綿毛のよう
開けた農地の脇に生えているすすきの穂にまでついています。
アップしてみるとこんな感じ。
見た目はまるっきり細かい綿毛ですね。
平地で霧氷ができる条件
霧氷が発生する条件は、水蒸気と氷点下の気温です。
なので平地では、用水路や川沿いの木々にできているのをよく見ます。
高原や山だと、雲の水蒸気を木々がまとって凍る、という感じですが、
平地の場合は川や地表から立ち上った水蒸気が木々や植物を覆って結晶化するんです。
厳しい寒さや強風をうかがわせる「樹氷」や「雨氷」と比べると、ずっと繊細ではかない「霧氷」。
この日は日中でも見ることができましたが、通常はマイナス15℃以上で発生するものなので朝のうちで消えてしまいます。
北海道でも冷え込む十勝地方や、山間部にあたるトマム(占冠町)の霧氷は有名です。
でも札幌近郊でも、今回のように条件が重なれば見ることができます。
霧がよく出る場所は期待できますね。
気温の低い1月と2月上旬くらいまでの期間に多いので、北海道以外にお住いの方も旅行の際などぜひ探してみてくださいね。
*おわり*