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ミニトマトの育て方|北海道では植える時期と風よけがポイント

家庭菜園でも作りやすい野菜の定番、ミニトマト。
高温を好む野菜のため、涼しい北海道で栽培するときにはちょっとしたコツがあります。
寒冷地でも豊作のプチトマトを楽しむには?

北海道の道央地区(札幌近郊)で家庭菜園をしているわたしの実体験と、農学部出身の義父のアドバイスを含めてお伝えしたいと思います。

植える時期は早すぎてはだめ

トマトの生育に適した気温は20度以上です。これはミニトマトでも同じ。
北海道で気温が20度以上になるのは5月後半から6月まで待たなくてはなりません。

北海道の道央の場合では、ゴールデンウィークを過ぎるとようやく日中18度くらいの日が増えてくる感じですよね。
でも日中の温度が20度に達するようになっても、夜の気温が10度以下になるようではまだちょっと早いんです。だからもう少し我慢。
それに5月上旬ころは遅霜の降りることもありますし、とても風が強く、まだ小さい苗を植えても冷たい風にあおられて弱ってしまう可能性があります。

というわけで、北海道でミニトマトを植えるなら、5月末、できれば6月に入ってからが安心です。

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北海道で夏野菜の苗を植えられる気温の目安は日中20度以上、夜間10度以上と覚えておいてね。
 
「もっと早く植えたい!」というときは、この後に出てくる「風よけカバー」をしてあげてください。

苗を買う時期と保管の方法

苗自体は5月に入ると店頭にずらりと並びますので、このときに良い苗を選んで買っておき、定植するまでポットのまま室内の窓辺や玄関ポーチなどで保管しておくのがおすすめです。

植える直前に苗を買えばいいやと思っていると、店頭には残り少ないということがありますので注意。
でも逆に遅い時期には売れ残った苗を割引販売していることもあります。
最低限欲しい分の苗は早めに手に入れ、追加購入は後からするとお得な場合も。

できれば、一回り大きいポットに植え替えて保管中も成長できるようにしてやるのがベストです。
開いている鉢やプランターに「野菜の土」など市販の配合土を入れ、苗を移し替えておくのでも。

ポリマルチで地温を上げておくとよい

わたしは余力があるときしかしていないのですが、苗を植える地面の温度を上げるとミニトマトが元気に育ってくれます。


家庭菜園の畝を作った後で、その畝にビニールシートをかぶせておくことで地温を上げることができます。
「ポリマルチ」と呼ばれるものです。

黒いのと透明のとがあり、店によっては赤とか緑とかシルバーとか、カラーのバリエーションもあるんです。

このマルチシートは、雑草よけにするなら黒、アブラムシ対策の目的ならシルバー、など使い分けることができますが、カラーのものはお値段も若干張ります。

「地温を上げる」という目的なら、一番安い透明のマルチシートが最も効果的。
(上の写真で使っているような中央線入りでまっすぐ張りやすい商品もあります。)

苗を植えるまでの2週間くらいマルチシートを張ったままおくと、日光を浴びて土が早く温まってくれるんです。
少しでも早くミニトマトを植えたい、天候不順でも成長速度を上げたいというときは、マルチシートで十分準備しておくといいですね。

苗を植えてしっかり大きく育ってきたら、マルチシートは外してしまってもいいですし、雑草とりを減らしたいというときは水やりの穴だけあけて残しておいても。

ただミニトマトの間に他の野菜を植えたいときは、気候が暖かくなった時点で外してしまった方がやりやすいですね。
(バジルとかシソといったコンパニオンプランツを一緒に植えるときなど)

ミニトマトを早植えするなら風よけビニールが必須

6月に植えるのがベストとはいっても、買ってきた苗を1か月近くも元気な状態で保管する自信がないという場合もありますよね。

特に一回り大きいポットに植え替えできていない場合、長期間経つと根が張ってしまい最悪の場合は根詰まりを起こして弱ってしまう可能性も。

そのときは、5月半ばころ、ゴールデンウィークの次の週くらいに植えてしまいましょう。
ただし必須になるのが風よけのビニール囲いです。


苗の周りに4本の短めの仮支柱を立て、その支柱にビニール袋をかぶせて苗を覆ってやります。
行灯(あんどん)型といったらわかりやすいでしょうか。
そうすることで、風よけができ保温になるわけです。

どんな袋をつかえばいい?

この風よけカバーとしてホームセンターなどで専用の上下が開いた袋が市販されていますが、30Lのゴミ袋の底面を切り開いたもので代用できます。
10㎏のお米の空き袋や、「花壇の土」や肥料などの空き袋をリサイクルしている光景もよく見かけます。厚手のビニールなのでガサガサいわないし丈夫なので使いまわしできるんですよね。

でもお米の袋などは不透明なものが多いので日光を遮ってしまうことになり、思ったほど保温にならないという場合もあります。
だからできるだけ透明なビニールを使うのがおすすめですが、そうでなくても風よけの役割は果たしてくれますので、わざわざ買わなくてもあるものを活用してください。

風よけビニールについてはこちらの記事でもアイデアを書いていますので良かったらご覧ください▼

袋を外す時期は?

この苗の風よけカバーのビニール袋はいつまでつけておいたらいいのでしょうか。
トマトは高温が好きな植物なので、苗が成長してからもずっとつけておいても問題はありません。
暑い日はビニールの足元をたくし上げてやり蒸れないようにして、夜は下げておく、というようにするとトマトとしては嬉しいでしょうね。

ただ、そこまで手をかける暇はないよという人がほとんどだと思います。
わたしの場合は、例年だと7月になってトマトの苗が大きく伸び、本支柱に結んでやらなくてはいけない頃にビニールを外しています。

苗を植えるのと同時に支柱を立てておく

ミニトマトは枝を大きく伸ばし、2メートル以上になりますので背の高い支柱が必要になります。
支柱に結んでやることで、茂った葉に日が当たるようにできますし、収穫も楽になります。


ミニトマトの支柱は、苗を一つか二つ植えるだけならば直立の支柱でもOKです。
3mくらいの竹の支柱、または家庭菜園用の緑の支柱を深く土に差し込んでやります。
育ってきて枝が増えるなどしたときは、必要に応じて隣に支柱を増やしてください。


苗を4つくらい植える、またミニトマト以外にも支柱の必要な野菜を植えるというときは、三角の合掌型に支柱を組んで立てます。
北海道では庭木の冬囲いに根曲竹の支柱を使いますので、それを夏は畑で使えばいいですね。

土に斜めにしっかり差し込み、頂点で支柱同士を固定します。
紐でしっかり結び合わせ、ゆるみのないようにします。

紐は何でも良いですが、ビニールひもよりも麻紐のほうが庭の片付けの際に分別しなくていいのでおすすめ。
天然素材は土に還ってくれますから、麻紐ならコンポストに入れることもできます。

ミニトマトの収量を増やすコツ


せっかく植えるのだからできるだけたくさんのミニトマトがなってくれるようにしたいですね。
北海道のような寒冷地の場合、夏が短いのでトマトの生育できる期間も短いというのが難点。

北海道で収穫量を増やすためにはちょっとしたコツがあります。

わき芽を育てよう

プチトマトの収穫量を増やすには、脇芽を育てるのがコツ。

トマトもプチトマトも、枝が増えてくると枝の付け根から小さな芽が出てきます。
これを「わき芽」といいますが、放っておくとそれがすべて新たな枝となって、手の付けられないほど茂ってしまいます。

枝が多いと栄養が分散してしまうため、普通はトマトのわき芽はすべて指先でとってしまう「わき芽かき」の作業が欠かせません。

ですが、北海道の場合は前述のように生育期間が短いので、このわき芽を一部残して育てるのがおすすめです。

わき芽をすべて取ってしまい本枝だけで育てるのを「1本仕立て」といいますが、わき芽を数か所残して側枝を育て「3本仕立て」にするのがおすすめ!

長く伸びた側枝もそれぞれ支柱に結んでやります。

といっても伸ばす芽を決めたら他の脇芽は摘んで、葉が混み合いすぎないようにしましょう。
葉が混みすぎると、風通しが悪くなるため病害虫の被害に遭う恐れが出てきます。

摘んだ脇芽を使って新しい苗にする方法もあります▼

ミニトマトのおススメの品種は

ミニトマトにはたくさんの品種がありますが、北海道でもうまく育ちます。

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店頭に多く並び、お手頃価格の品種は「ミニキャロル」ですね。
赤と黄色とあり、どちらも100円以下のお値段で売られています。
 

北海道でよく見かける品種は以下のとおり。
いずれも赤だけじゃなく黄色やオレンジのものもあります。
珍しいチョコレートカラーなんかの苗もたまに売られていますね。

色違いを一緒に植えると見た目もきれいだし、「カラフルトマトのサラダ」を作る楽しみもありますよ。

  • アイコ
  • ミニキャロル
  • ココ
  • ペペ
  • 千果

ミニトマトの追肥のやり方

苗を植える前にしっかり元肥を入れておくと、ミニトマトは追肥なしでも元気に育ってくれます。

でも3本仕立てなど枝の数を多く育てている場合は、収穫が続くときに追肥をしてあげるといいですね。

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うちの場合、例年だと7月半ばころからミニトマトの大量収穫が始まるので、8月頭に一回追肥、8月末にもう一度追肥する感じです。
 
あげる肥料は鶏糞がおすすめ。「発酵鶏糞」の粒状またはペレット状のものが匂いも少なく、まきやすいです。
ひと握りほど、株の根元から少し離したところにバラまきして軽く土をかけておくのでOKです。

北海道でのミニトマトの育て方まとめ

植える時期は6月に入ってから。
早く植える場合はマルチシートでの地温上げ、苗の周りの風よけビニールをしましょう。
北海道では生育期間が短いので、収穫量を増やすには3本仕立てで育てるのがおすすめ。
追肥は大量に収穫できている間に1,2回、鶏糞をばらまきます。

 

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